保育士が虐待で子どもの危険に気づいたときの対処法

子どもにはいつも笑顔で幸せにいて欲しい。そう思うのは親でも保護者でも同じです。しかしどの家庭も円満で幸せとばかりはいきません。時には目をそむけたくなるような現実があり、保育士も心を痛めるかもしれません。また虐待については残念ながら保育園内でも行われていることもあります。そんな場面に直面したら、あなたは保育士として何が出来るのでしょうか。子どもを守るために、保育士がやるべきことをまとめました。

虐待
虐待

○アザや怪我のあとなど、虐待には必ず痕跡が残る

日中、延長保育なら早朝から夜まで子どもを預かる保育園では、子どもにとって家庭の次に長く過ごす場所です。そして保育士は保護者に変わって子どもの心身発達をサポートする役目を担っています。そんな子どもの様子が何かおかしいと感じたら、まずどうするべきでしょうか。

虐待の判断要素で視覚的に捉えやすいのは、アザや傷あとが絶えないことです。またあり得ない場所(背中や足など)への火傷。こういった傷は、身体的虐待を疑います。

他にも、いつも汚れた洋服や下着しか着ていない・給食やおやつに異常な執着を見せる子はネグレクト(育児放棄)、いつもびくびくして、おどおどしている子や逆に相手を威嚇してしまう、必要以上の暴力を振るう子は心理的虐待(言葉による脅し、父親が母親にDV、無視)などが考えられます。他には性的虐待です。これは体に触れられることを極端に嫌がり、着替えを拒否するなどの様子が見られます。

このように、虐待には必ず子どもの異変が伴いますから、そのサインを見逃さないで下さい。

○虐待が疑わしい時に、するべきこと

虐待問題は一人の保育士で解決できる問題ではありません。特に主任や園長には必ず話をして、指示を仰ぎましょう。保護者の様子をしっかりと確認すると同時に、子どもに保育園(先生)はあなたを守るよ、というスタンスの元で事実確認をします。ここで大切なのは「聞き出す」ことはしてはいけないこと。また子どもは保育士に話すことで親からの報復を恐れます。子どもが落ち着いて話せる環境で、保育士(担任といった子どもに良く関わる保育士)と1対1で、この傷どうしたの?といった子どもが話しやすい質問から始めると良いでしょう。

 

○虐待は「疑い」の段階で通告しましょう

虐待で一番恐れることは、子どもの命を奪われてしまうことです。園としての体面や保護者との関係を気にするあまり、通告を躊躇うと取り返しのつかない事態を招いてしまうかもしれません。通告は「誰がしたか」という守秘義務は守られますので、そういった不安は抱く必要はありません。園がだめなら、保育士自らだっていいのです。何より子どもの安全を優先して判断して欲しいと思います。

著者

40代 保育士 女性 (神奈川県在住)

普段参考にさせていただいているサイトはこちら: 保育士求人

まとめ

いかがでしたか。虐待は許せない行為です。それが保護者であれ、保育士であれ、誰にも子どもを傷つけて良い人間はこの世に存在しません。そのことを念頭に置くと、虐待の痕跡に気づいたら保育士はどうするべきか…答えは一つだと思います。保護者もわが子への虐待に苦しんでいるなら、通告という手段が救える方法にもなることを、是非覚えていて欲しいと思います。

保育士直伝!保護者も悩む「遊び食べ」はメリハリを持って対応しよう

子どもの成長段階の一つにあるのが「遊び食べ」です。遊びといっても、子どもは食べ物を食べるものと認識しても、それがそもそも何かを感覚で探っている段階です。特に1~2歳の未満児に多く見られます。決して「遊んでいる」わけではなく、これって何?と一生懸命考えているのです。そんな子どもの疑問に寄り添いつつ、食べ物で遊ぶことはいけないことを教えていかなければいけません。特に保護者にとっては悩みの種ですから、保育士として積極的に関われるようにするためにポイントをまとめました。

 

遊び食べ
遊び食べ

○遊び食べの対処は、見守り声掛けをするところから

子どもの成長ですから遊び食べをしていることそのものを、頭ごなしに叱ることはしないで下さい。まずは見守り、様子によっては食べるように声掛けをしましょう。「美味しそうな○○だね~」や「○○はどんな味がするかな?美味しいかな~?」といった感じで食べることに意識が向くように声を掛けましょう。

 

○言葉を理解できる年齢なら、お約束してから食べる

成長にも差はありますが、2歳児クラスの年齢なら「お約束」してから食事をするのも良いですね。「ごはんを食べるときはどうしたらいいかな?」とパネルを使って視覚的に問いかけると理解しやすいです。歌や手遊びに積極的に取り入れるのもオススメです。

どんなに小さなことでも、お約束が守れたらしっかりほめてあげて下さいね。その積み重ねが遊び食べ解消に繋がります。

 

○どうしても駄目なら、一度食事を中断してみる

遊び食べの原因には食べたくないのに無理に食べさせているなど、子どもにとって食事に集中できない環境の場合も考えられます。見極める為に一度食事を中断してみましょう。「食べないなら、ごちそうさましましょう」など声を掛けます。遊んでいるとごはんが片付けられてしまうと、子どもに分かりやすく伝えるための方法です。

食べたいようでしたら、改めて遊ばないようにお約束をしてから「いただきます」をしましょう。もし食べたくないようでしたら体調不良の他に、家庭環境(夜更かしなど)が考えられますから保護者へ確認して下さい。

 

○スプーンを投げてしまう等、落ち着きがない子の場合

1歳児~2歳児はわざと落として保育者に拾わせることが大好きです。これはスプーンに限らずおもちゃなどでも良く行います。拾わせて、また落とす。この繰り返しが楽しいのです。ただ、食事の場合はいけないことですから、何度も繰り返すようでしたらスプーンや食器を片づけます。何度か繰り返すと、遊んでいると片付けられちゃうんだと理解します。年齢が低い子の場合は徐々に回数が減るように対応をします。

ある程度年齢があって、わざと落とす子は寂しい、保育士に自分を見て欲しいと行っている場合もあります。言葉が分かる年齢でしたら特に落とす事には過剰反応せず、淡々と対処しましょう。逆にしっかり食べられた時はオーバー気味に褒めたりすると良いですよ。悪いことをしなくても、自分を見てくれるのだと分かるときちんと食べてくれるようになります。

 著者

保育士 40代 女性 / 神奈川県在住

 まとめ

いかがでしたか。食べ物で遊ぶことは気持ちのいいものではありません。ですが、子どもの成長段階には避けて通れない「遊び食べ」です。いけないことだからと神経質にならず、でも月齢に合わせしっかり対処していくことが「遊び食べ」解消の近道となります。保護者からの相談にも、保育園の様子を合わせてアドバイスできる、そんな保育士でありたいですね。

保育士が教える「発達障害を持つ子ども」の保育で大切なこと

最近では、耳にすることも多くなった発達障害。 発達障害のことについてどこまで知っていますか? クラスに発達障害の子どもがいないから今はスルーしてていいかな?と思っていませんか? しかし、担任の子どもに発達障害がいてから勉強しては遅いんです。 今回は、発達障害のことについてご紹介しましょう。

発達障害
発達障害

■発達障害ってどんなこと?

発達障害とは、生まれつき脳機能に障害のある子どものことです。 もちろん子ども特有のものではありません。 発達障害は大人の中にもいます。 治ることはないと言われていますので、一生涯付き合っていくものになるんです。 ではどんな特徴があるのかというと ・コミュニケーション能力がない ・対人関係を築けない ・こだわりが強い ・衝動性を抑えられない などです。 発達障害を持っている子どもは親のしつけなどのせいではありません。 生活環境などによっても程度が変わってきますので、保育士の関わりも大変重要になってきます。 発達障害は、風邪のように症状が一律ではなく、多様であるということも理解しておきたいですね。

■発達障害は主な症状で呼び方が変わります

主な発達障害には、4種類あります。 特徴によって名前も変わってきますが、兼ね備えている所が多いのも特徴です。 それは ・自閉症・・・言葉の遅れ、コミュニケーション能力の不足 ・アスペルガー症候群・・・不器用、社会性の障害 ・ADHD(注意欠陥多動性障害)・・・集中力の欠如、衝動が抑制できない、じっとしていることができない ・LD(学習障害)・・・読み書きが極端に苦手 となっています。 それぞれに強く出る症状が違いますが、全て脳機能の障害が原因で起こります。 症状は、個人によって千差万別です。 なので、アプローチの仕方も変わってきます。 何が正解かなんて分からない、というのが発達障害に対する対処法になるんです。

■発達障害の子どもと向き合うためには

まず、クラスの中に発達障害の子どもがいるとなると、何をしますか? クラス運営がうまくいかないかもしれない、と不安になるでしょう。 確かに、発達障害の子どもはクラスの子どもと同じタイミングで同じことをすることは難しいでしょう。 しかし、クラスの子どもたちと寄り添っていくことはできます。 折角集団生活の中にいるのですから、保育士が「あの子は発達障害だから無理」と最初から決めて何もさせないというのは何の解決にもなりません。 色んな方法(絵カードや、予定表、1人になれるスペースの確保など)を実践してみましょう。 どの方法がその子にとって一番、過ごしやすいのか見極めていくことも必要です。 そして、療育に通っていると思いますので、療育の先生と連絡を密に取る、というのも、重要になってきます。

■著者

保育士 40代 女性 (神奈川在住)

■まとめ

いかがでしたか?「実習では実際に障害がある子どもと関わる機会がなかったから、ちゃんと保育できるか不安だな・・・」という方も、少し保育のイメージが持てたのではないでしょうか?両親、関係者と一緒に子どもに寄り添いながら、その子どもにとって一番良い保育を見つけていきましょう♪

保育園で早期発見!保育士が知っておくべき子どもの「学習障害」とは?

学習障害(LD)は言葉を話したり聞いたりすることが苦手、文字の判別や読み書きが出来ない・覚えられないといった障害を指します。保育時代は見過ごされ、小学校へ入学してから発覚するケースが一般的には多いとされています。

ですがこの学習障害が保育士によって気づくことが出来て、早期に対処することが出来ると小学校へ入学して始まる勉強へのフォローが一段としやすくなります。

障害、と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、保育士がきちんと理解を深めて対応するだけで子ども同士のトラブルも未然に防げるなどメリットが多いです。

ではどのようなものを学習障害と言うのか、特徴をまとめました。

学習障害
学習障害


 

〇保育士が気づける学習障害のポイント

学習障害は、学習を積極的に行わない保育園ではなかなか見抜きにくい障害です。ですが、分かりやすい特徴に右・左を認識出来ないことがあります。お箸を持つ手がどちらか分からない、おもちゃを片付ける棚や場所をいつも間違える・覚えられない、今日や明日といった簡単な時間感覚が分からないなどです。もちろん、お子さんの年齢にも差がありますが少なくても年長になると顕著に出やすいですから経過を追う事を忘れなく。

 

〇保育園で早期発見、学習障害の特徴

まず挙げられるのが、色んなお友達とトラブルになりやすい子です。特徴としては

ことによる衝突です。話し言葉の語彙が少ないといった言葉の遅れが目立つ子は、どうしても自分の気持ちを伝えられずに相手を叩いてしまうなどトラブルになりやすいです。

また製作などでは、折り紙を友達と同じように折れない・ハサミをうまく使えない、ノリをつけられないといった保育士が気づきやすい特徴もあります。

 

〇学習障害と断定する前に

気になる子どもの様子は園でしっかり情報共有をして下さい。必要であれば補助の保育士をつけることも検討しましょう。

ただそれが本当に学習障害なのか、ただ単に不器用なのか、または成長段階なのかの見極めはすぐには出来ません。気になる点があっても、それを保育士が学習障害と決めつけるのは早合点です。あくまでも保育の中で、出来ないことをフォローしながら様子を見ます。

もし保護者から、子どもの様子が気になると相談があったら園での様子を伝え情報共有をしましょう。

著者

40代 保育士 女性 (神奈川在住)

まとめ

いかがでしたか。学習障害と決めるのは簡単ではありません。親にとってはナーバスになってしまう問題でもありますから、あくまでも保育の中で気になる点を伝え、保育園全体でしっかり協力体制をとりながら日々の保育で子どもを見守りフォローしてほしいと思います。

保育士が気を付けるべき子どもの感染症あれこれ

保育園は集団生活の場です。そんな集団生活で、切っても切れないのが「感染症」です。流行の時期になると、必要以上に流行らせないよう保育士として感染予防に奔走すると思います。でも相手は子ども。小さくなればなるほどあっちでゴホゴホ、こっちでゴホゴホ…。もちろん集団生活であるので、子どもが感染してしまうことは不可抗力の類になると言えます。

でも、なるべくなら感染拡大は最小限に抑えたいのが保育士の本音であり、仕事をしながら預ける親の願いでもあります。

改めて感染症の種類や、感染症に罹らないためのポイントをまとめました。

感染症
感染症

○出席停止となる感染症

一般的な感染症は「インフルエンザ」「流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)」「水疱瘡(水痘)」「プール熱(咽頭結膜熱)」などです。これらは感染力が強い為、感染すると出席停止となり、一定時期を自宅で過ごしたら登園時に医師の許可証を持参することになります。(一部、園により異なる)

 

○症状によって出席停止となるもの(医師の判断)

感染していても医師の判断によって出席停止となるものは「溶連菌感染症」「マイコプラズマ感染症(肺炎)」「流行性(感染性)胃腸炎」「手足口病」などです。症状が落ち着くと、出席許可となるものです。(一部、園により異なる)

 

○発症した際の対処法

流行性感染症が疑わしい熱やだるさなどの身体的異常に気付いたら、なるべく早く医務室・職員室などへ連れて行きます。感染を防ぐ手立ては速やかな隔離が有効です。隔離出来る場所がない場合は、カーテンやパーテーションなど空間を遮れるものでも良いです。また園に備えがある場合はマスクをすることも感染を抑える効果が見込めます。熱を測り、速やかに保護者へ迎えの連絡をします。その際に発熱の様子など異常をしっかりと伝え、病院の受診をしっかり勧めましょう。

 

○嘔吐・下痢の対処法

ノロやロタウィルスといった流行性(感染性)胃腸炎を伴う嘔吐・下痢の場合は速やかに子どもを遠ざけると共に、保育士も感染しないようマスクなどをして細心の注意を払いながら後始末をして下さい。嘔吐の場合、嘔吐物は落ちた場所よりも広範囲に飛び散っていますから、外側から中側に向かって片付け、最後に塩素系漂白剤などでしっかり拭き掃除をしましょう。同じく下痢に関しても、便座や子どもが触る蛇口なども丁寧に消毒をします。感染拡大をさせないため、正しい手順で片付けることが保育士の勤めとなります。

著者

40代前半 神奈川県 保育士 女性 / いつも参考にさせていただいている保育士求人のポータルサイト: 保育士求人・転職・募集のFINE!保育

まとめ

いかがでしたか。感染時期になったら、慌てて対策するのではなく、普段から子どもへ手洗い・うがい・爪切り・清潔なハンカチ・ティッシュを使うなどの清潔部分の指導をすることが予防への近道と言えます。また感染してしまったら、なるべく家で安静にしていてもらうよう、保護者へのアドバイスも忘れないで下さいね。